2011年アメリカの中南部では13年ゼミの発生周期にあたった。テネシー州のナッシュビルでこの13年ゼミの大発生を体験した。
羽は透明で、比較的小振りのツクツクボウシ程度のセミで、13年ごとに成虫が大発生する。私はこの時、生まれて初めて、セミが殻を脱ぎ羽化するのを最初から最後まで見ることができた。つまり、そこいらを少し歩けば、羽化を容易に見ることができるほど大量のセミが其処此処で羽化し、抜け殻だらけになる。
アメリカ人はこのセミをほとんど害虫感覚でとらえており、セミの鳴き声はただうるさいという認識で、樹液を吸って木を痛めると考えている。特にこのセミの好む木では、根元の周囲2−3メートルの地面がびっしりと円形にセミの抜け殻で敷き詰められ、木は幹が見えないほどにセミで覆われる。車で走ると、道の両側はびっしりとセミの死骸で埋まり、飛んでいるセミが頻繁にフロントガラスに当たってくる。この掃除をするだけでも結構大変で、アメリが人が害虫視するのも無理からぬものがある。
アメリカでは、普通の夏はセミに限らず昆虫の数が日本より圧倒的に少なく、子供の頃セミ取りをして遊んだ身としては、大量のセミも特にうるさいとも感じないが。
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